オヤジブログNo.131 - 説明書で楽しむSWSキットの醍醐味: Fw 190編 秘訣その4 フォッケウルフ Fw 190 A-4 シュネル機の製作(主翼と胴体、エンジン搭載&主脚の工作)
掲載日:2023.10.27

説明書で楽しむSWSキットの醍醐味:Fw 190編 秘訣その4
フォッケウルフ Fw 190 A-4 シュネル機の製作
(主翼と胴体、エンジン搭載&主脚の工作)

 さて今回はFw 190の主翼と胴体、エンジン搭載&主脚の工作に突入してゆきましょう。

 例によってこのキットもSWSらしく、1/32スケールで許す限り実機構造に近づけたパーツ構成やディティールの表現など、まさに情報量満載であなたにお届けしています。
 よってベテランモデラーには、先刻ご承知のことでしょうが、今一度この説明書を隅々まで点検、熟読されて、もう目を閉じたままでも工作ができるくらいまで工作手順を覚えこんでくださいね。(工作が楽しくなるか、苦痛になるかの分水嶺ですぞ。)
ほら、
 あちこちに選択の必要な工作が出てきますね。またパーツの破損に注意すべきところや、主翼の前面からの角度の確認に、左右の搭載機銃のそれも注意が必要です。うっかりすると飛べないFw 190になってしまいます。

 ただし主翼の工作そのものに難しいところはほとんどありません。いつも通り指示されたパーツをキチッと組んでそれが正確であることを確認しながら接着剤を流し込んでゆくだけでFw 190の主翼が姿を現してきます。
 またあなたのお手持ちの資料を参考に、油圧パイプや電装品への配線、さらには各種補器類の追加工作も、このキットならこれをベースに楽しみがどんどん大きくなってゆくことでしょう。
 これぞまさにミュージアムモデルへの挑戦ですね。頑張ってください~~~!

▋この主翼の構造表現にご注目。
過去に発売された、数多あるFw 190のプラキットでは、ほとんど無視されてしまうか、想像するしかなかったメインスパーのあり様が、可能な限りの表現で実現しています。
 これは一見、無駄なディティールに見えるかもしれません。が、然にあらず、主翼の正確な上半角や捻り下げの表現、はたまた降着装置の確実な設置に、Fw 190の主要武装である翼内機銃の格納設置まで、このガッシリとした骨格の存在こそがその成否を決定すると、造形村は信じてこれを出来る限り忠実に再現しています。
 いっそのこと、外板パーツは接着せず、いつでも脱着できる様にして、これらが見えるように工作するのもおすすめです。 ぜひやってみてください!

▋有名な急降下爆撃機スツーカにも迫る爆弾搭載量と、その抜群の運動性と上昇力を活かした地上攻撃能力の高さは、広く陸軍部隊から歓呼の声を持って迎えられていた戦闘爆撃機がこのFw 190です。
このキットはA-4ゆえに、まだまだそこまでの切羽詰まった装備は無くとも、進む戦況に準じた改造が加えられても、びくともしなかったことがこの主翼構造を眺めるだけで見えてくるようです。おっと! 無骨で頼りがいのあるMG 151機関砲やMG FF機関砲の勇姿に見惚れて、増槽の装備の可否を決める重要な下地工作を忘れてはイケマセンぞ! ピンバイスピンバイス!
 ここでこの下地工作を忘れてしまうと大幅な航続距離不足になり、戦線離脱機になってしまいます。

▋もう何度このパーツを眺めたことでしょう。見どころの一つに主脚の格納部分があります。
この見えなくなる裏側にもほら、実機さながらの実に詳細なモールドが施されています。また主脚カバーも同様で、ここまでのモールドが彫り込めたことを今更ながら開発担当者に感謝です。
そして注目すべきはこのプロペラの出来栄えです!その正確な形状といい、厚みや捻り具合といい、さすがは本物のプロペラを眺めながら設計を行った甲斐がありました。(本物のプロペラはボークス本社の店舗内に展示してあり、いつでも見ることができますよ。ぜひ!)
 機種前面の防弾リングの再現やプロペラスピンナーの形状再現もお確かめください~~

▋はいこの通り、主翼の骨格が完成しました。無論、模型的表現ですからリブの数や形状も実機とは異なります。が、この航空機模型が完成したとき、あなたの脳裏にははっきりとこの形状が蘇り、外板形状を通してこの構造を心の中で読み取ることができるでしょう。
 ケーブルワイヤーや油圧パイプの再現などを加えることによって、SWSキットならではの醍醐味ある工作を楽しんでくださいね。

▋さてさて、主翼の外板を張り合わせてしまうか、それとも脱着可能として内部構造を楽しめるようにするか・・・。迷ったらチャレンジ! それでこそSWSを骨の髄まで楽しむことができます。 またフラップの上下げに選択が必要です。 Bf 109のそれに比べてこのFw 190のシンプルなこと!

▋主翼外板と主翼構造部、そして尾翼と方向舵、尾輪の内部構造の写真です。
Fw 190 A-4 がいかに重武装であったかがよくわかる一枚ですね。恐ろしいくらいです!
 A-4でこれなのですから、
今後、続々と実現してゆくA−5、A-6、A-7、A-8(そのほかにもバリエーション機を多数予定)の武装の発展強化ぶりにも興味があるところです。 もちろん、全て実機どおり、なんちゃってバリエーションなどではなく、各機体とも、しっかりとしたスケールモデルとして開発いたしますのでご安心を!!

▋さあ! いよいよ胴体とのドッキングです。 ここでは左右のフィレットパーツは一気に接着せず、主翼と胴体との接合具合を見合いながら慎重に工作を進めてください。そして「C-20」胴体下部の外板パーツも仮止めとしておくと最終偽装時に全体工作を楽しむことができます。
 弾倉パーツが付き、次の工作でいよいよエンジンマウントの取り付けに進みます。
この弾倉には左右各400発の弾丸が装備されたそうです。Fw 190すごいです~~

▋このキットで最も気を使う工作「エンジンマウント」と「BMWエンジン」の搭載という工作に入ります。 当然、このエンジンマウントパーツは実機では金属製ですが、SWSキットでは華奢なプラスチックです。 それゆえ強度には期待ができません。 エンジン側と胴体側、それぞれのマウントパーツの歪みや位置間違いに注意のうえ正確に、かつしっかりとした強度を確保して工作を進めてください。(なあ~にエンジンもプラなので大丈夫です)
特に注意すべきはエンジンを取り付た時の角度です。 前後 上下面の角度を確認してください。

▋この写真のエンジンマウントは機体側に接着した方法です。が、もう一つの方法としてマウントをエンジン側に接着して搭載するのもありです。 仮組みを繰り返しながら、どちらかやりやすい方法を選択してください。

▋むき出しのBMW 801 D-2エンジンが搭載されました。 Fw 190が当時世界最強と謳われたそのわけがまざまざとわかる様な写真ですね。重さ1トンもある強力なこの空冷エンジンがもたらすFw 190の出現に、さぞかし英国空軍パイロットも驚いたことでしょう。

▋オイルタンク、MG 17機銃、そしてエンジンカバーの取り付け工作が次々に進みます。
ここでもエンジンカウリングの「開閉」どちらかの選択で見せ方が変わってきます。
せっかくのBMWエンジンです。 全カバーを「開」状態にしてエンジン整備中のジオラマにしてみるのも一興ですね。 各パーツもそれを前提に、裏表もれなく詳細なモールドを施しました。あとは開放ワイヤーを追加加工するだけですね。

▋機体前部の防弾リングの工作も終了。 続いてランデングギアの工作です。 格納、展開用のモーターと脚引き上げ用アームを主脚に取り付けながら、説明書45ページの脚柱角度図面に合わせて正確にメインスパーに取り付けます。
 主脚カバーはここで取り付けずに、最終艤装時点での工作とした方が綺麗に仕上がります。

▋主脚の取り付け角度は正確でしょうか。またFw 190の特徴である脚柱の角度とタイヤの接地角度の正確な再現は完成度に大きく関わります。私が模型趣味を始めた60年前にはタイヤの接地角度は脚注と同じ角度、つまりタイヤホイールは斜めの取り付け角度で制作していたものです。
 その後、航空機博物館などで展示された実機を正面から見るにつけ、やっぱりここはこうなっていたのか。と目が覚める思いをしたのが懐かしく思い出されます。

 さあ、ここまできました。もう一息でSWS32 Fw 190の完成です。

主翼上面や胴体に施されたディティールや金属感にも注目されたでしょうか。エンジンカウリングのカバーのヒンジ部分やフラップの裏側など、じっくりと観察していただきたいところがいっぱいです。
 特に洗練されたいかにもドイツ空軍機らしい、面と線が織りなす美しくも力強いFw 190のフォルムには、このまま手早く完成させてしまわずに、ずっと工作場面を続けていたい衝動にかられてしまいます。
 これぞ戦闘機中の戦闘機! まさに今、あなたはそんな航空機をスケールモデルで組み立てているのです。

私など
 毎晩、ベットの中にまでこの工作中の残像が蘇ってきて、嬉しくなってなかなか寝付けません。
もっともっとこの工作中の機体を眺め回していたい。と、つい深夜まで頭が冴えてしまうのです。
 え、あなたも?「わたしだっていつもそうだよ。」そうでしょうそうでしょう兄弟。
お互い、いい趣味に恵まれましたよね。

▋仲良く2機並んだFw 190。 がっしりとした機体構造で、いかにもドイツ空軍機らしい風格あるその姿に惚れ惚れとしてしまいます。 素組、無塗装でこれだけの迫力なのですから、あなたの腕前と工夫と情熱が注ぎ込まれたならどんなFw 190になるのでしょう~~?

 いよいよ次回はこのキット工作の最終回になります。

もしかしたら、あなたのお手元にはもう「SWS Fw 190 A-4 シュネル機」の工作が随分進んでいるところかもしれませんね。
 そんなあなたなら、尚更このオヤジブログが少しでも工作の参考になれば嬉しいです。

そして、まだこのキットを入手されていないあなたなら、ぜひ私とこのブログを信じて、SWSキットの最新、最先端であるFw 190 A-4 をコレクションしてくださいね。
 ぴりぴりするほどの緊張感と、びっくりするほどの充実感が味わえますから。

それでは次回のブログをおたのしみに~~~~

造形村 代表 重田英行


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